Alltech World Equestrian Games
大会期間 2014年8月23日~8月29日
大会会場 フランス/ノルマンディ (La Prairie Racecourse)
パラ部門日本選手団 選手  鎮守 美奈(G1a)明石乗馬協会
監督  三木 則夫(JRAD理事長)
クラシファイア 前田 雅道
通訳  中嶋 千秋
コーチ 三木 薫
トレーナー Angelique Menke-Brouwer
グルーム Cathelijne Beijer
サポートスタッフ Ed Van Dijk
騎乗馬 Sandro’s Serendipity(通称:ディプシー)・9才・牝
パラJapanチーム スケジュール
8月19日(火) 出場馬ディプシーの繋養地オランダに向け出発
8月20~8月22日 オランダの厩舎にて直前トレーニング
8月23日(土) ノルマンディの競技会場へ馬及び選手の移動日
20:30~ 開会式
8月24日(日) 10:00~獣医による馬体検査
監督ミーティング
競技結果
8月26日(火)
チームテスト
G1a 鎮守美奈 57.261%(23位/23人)
8月28日(木)
チャンピオンシップテスト
G1a 鎮守美奈 60.130%(20位/23人)
8月29日(金)
フリースタイル
進出ならず
選手のコメント
【鎮守美奈】
今回のWEGへのチャレンジは全て終え、感想を一言で言えば「すごく楽しい6ヶ月間だった」という言葉につきます。 美しい馬(デイプシー)とオランダのステイブルでの今までない良質のサポートを得て、8月の本番に向け、5月より日本でディプシーに乗るためのトレーニングをし、現地入りしました。チームテスト(競技1日目)の前日のトレーニングの際、雨の音に馬が過剰に反応し バタつき、迎えたチームテスト当日。最初の停止から全然動かなくなってしまい、ライダーが動揺したのでパーセンテージも最悪の57%。 『この馬で多くの人を巻き込んで・・・ このパーセンテージ・・・』と申し訳なく情けなく意識が遠のくほどショックでした。
しかし コンペティションとはそういうもの。自らの強い意志でWEGへ臨んでおり、結果を受け止め、2日目のチャンプテストへ活かさないといけないことも過去の経験から学んでおり、2日目は色々な意味でプレッシャーを感じ、『とにかく歩いて~』だけに気持が入ってしまい、ライダーのミスも1点ありましたが ギリギリで60%に達しました。
このWEGを通して 世界のレベルが急速に上がっていることを痛感し、2020年の東京パラ開催時には世界のレベルは今よりも更に数段上がっていることが予想されます。そこへ向おうとするライダーとサポーターは世界のレベルを自身の肌で感じ、障害特性に合う馬の選定と調教・馬具の工夫や開発が必須だと覚悟を決めて挑む必要があると強く感じました。それでも パラリンピックは挑む価値のある場所ですし、その過程には多くの人との出会いも、お金では買えない貴重な経験を多くできる場であることは言うまでもありません。
最後になりましたが この10年間一緒に歩んで下さったマイコーチ、同行くださった三木監督、並びに日本で応援くださったすべての皆様へ感謝を申し上げます。ありがとうございました。
私も もう少しあがいてみよう(^○^) と決意を新たに次の目標に向いますので今後ともパラ・ドレッサージチームへの一層の応援をよろしくお願い申し上げます。コーチのコメント
【三木薫】
2013年10月に馬探しを依頼し、今年に入ってから練習と出場資格取得の競技会のために3回渡歐。
本番の8月には事前練習も含めて2週間鎮守選手に同行して、集大成のノルマンディー世
界選手権を終えました。結果はチャンピオンシップ23人中20位でしたが、これまでの競技会と比べ、出場馬と関わった期間が長かったのと、トレーニングの内容が濃かったので、コーチとしてやりきった感があり、現在の世界の中の日本のレベルが明確になり実りの多い世界選手権でした。
4年前のケンタッキー世界選手権に比べて、世界的に選手のレベルと馬匹の質は一段と進化し、GⅠa、Ⅰb、GⅡという重度障害者のグレードでの参加者が増えてきているのを実感しました。
ケンタッキーの時には日本選手ももう少し良い馬に巡り合えたら入賞のチャンスもあるのではないかと甘い考えをもっていましたが、障害があってもスポーツとして馬術に取り組み、良質の馬匹の宝庫、サポートする環境も整っているヨーロッパでの世界選手権では厳しい現実を突き付けられました。
日々のトレーニングでいろいろな障害を持つ選手がどこまでスキルを上げられるか、の見極めはコーチにとって重要ですが、選手の障害の特徴に合う馬匹の選定と個々の障害を補う馬具や補助具の選別と開発能力の重要性も強く感じました。
6年後に東京パラリンピックという明確な目標のある「今」を逃して障害者乗馬普及のチャンスはありません。
来年度より具体的に東京パラリンピックに向けての強化事業が始まるでしょう。選手の努力はもちろんのこと、各選手の所属する乗馬クラブのご理解とたくさんのサポーターの協力が必要です。選手の発掘、育成、馬匹の確保など課題は山積ですが、「個の力」では限界があり、多方面からの援助を期待します。